産業廃棄物処理業「エコテック」で発生した火災で29日、周囲には煙と悪臭が漂った。火災の原因は分かっていないが、県が2012年5月に廃棄物処分法の基準を超えて事業所内に産業廃棄物を保管していたとして、改善命令を出していたがエコテックは命令に従っていなかったことや、15年には施設内でぼやも発生していたことなどに周辺住民からは不安や非難の声が上がった。
嘉麻市は、
防災無線で市内全域に煙に注意するよう呼び掛け、市内の小中13校に「なるべく窓を開けないように」と注意喚起した。
火災現場から約3キロの熊ケ畑小では、朝から全員マスクを着用。窓を閉め切り、扇風機を回して授業をした。柴田英生校長は「朝はまだ煙が立ちこめて、ゴムを焼いたような臭いがしていた。児童の体調面が心配」と話した。
地域住民は、県が改善命令を出した後も業者に変化が見られないことに不満を訴え、今年3月、県を通してエコテックに説明を求めた。説明会には住民約15人が参加し、業者側は本年度中には搬入量を法定内の量にすると説明したという。
嘉穂百谷行政区長の藤原美恵子さん(68)は「5月に県職員が来たときは依然として搬入量が搬出量を上回っていると聞いた。その直後の火災。早く改善されていれば起きなかったと思う」と強調し、「県はこうなる前にちゃんと指導してほしかった」と話した。
現場の近くに住む女性(69)は「風向きで自宅も怖い。廃棄物の量が計画通りならこういうことは起きなかったはず」と憤った。
飯塚で一時PM2.5上昇 嘉麻産廃火災 現場から10キロ、県機器が観測 [福岡県]
2017年06月01日 06時00分
嘉麻市大隈の産業廃棄物処理業「エコテック」の中間処理場で起きた火災で、5月28日の発生から3日目の同30日、現場から直線距離で約10キロ離れた飯塚市平恒に設置されている県の微小粒子状物質「PM2・5」の測定機器が一時的に高濃度の数値を観測していたことが分かった。現在は平常値に戻っている。飯塚市はホームページ上で異変を感じた際の注意を呼びかけている。
PM2・5測定機器は、筑豊地区では直方と田川両市、香春町にも設置されているが、飯塚市だけ30日午前4~6時に大気1立方メートル当たり126~109マイクログラムに達した。国が定める1日平均の環境基準値は35マイクログラムで、この日の市平均値も46マイクログラムで基準を超えていた。同市環境整備課によると、30日に市民から中間処理場の火災に関連し「臭いがする」といった問い合わせが数件あったという。臭いを感じるなどした際に窓を閉め、不要な外出を避けるといった対応を求めている。
火災現場から離れた飯塚で高濃度が観測されたことから、嘉麻の現場周辺はさらに大気汚染があったとみられる。県環境保全課の担当者は「同じ時間帯に浮遊粒子状物質(SPM)の数値も上がっており、火災が影響したとみられる。直ちに健康に影響が出る数値ではないが今後も注視する」と話した。
未だ鎮火しない嘉麻市の産廃処理場です、PM2.5の計測値も上昇しすでに近隣では体調不良を訴える住民も出てるそうです。周囲でこの状況ですから、消火に当たってる消防団の方々の体調が気になります、消防団には面体は有りませんからねぇ。